メタボ保健指導でも洗車に注目している
私は、普段、特定保健指導というのをさせていただいているのですが、特定保健指導の領域でも洗車というのは注目されています。特定保健指導というのは、いわゆるメタボ(メタボリックシンドローム)保健指導のことです。メタボリックシンドロームやその予備軍に該当する人は、6か月かけて運動と食事の双方で減量に取り組むことを推奨されています。
メタボのおじさんたちは努力がきらい
メタボリックシンドロームやその予備軍でメタボ保健指導に呼ばれる方の多くが男性です。努力の嫌いなおじさんたちが、やる気になる用にメタボ保健指導のツール(用紙等)は作られています。できるだけ、階段を上る。電車で立つ等少ない努力でやせる方法が羅列されていて、それをどれだけやるか一緒に考えるような形になります。(特定保健指導のツールは健保等によって違いますが・・)その項目の一つに洗車があるわけです。「洗車、洗車って洗車でそんなにやせるんですか?」とよく言われます。洗車がジョギングにまさるということはないですが、ウォーキングと比べると、そう悪くないカロリー消費量になります。
洗車でどれくらいカロリーが減るのか?
簡単に考えてみると、身体が大きい人ほど、洗車でのカロリーは消費します。もちろん、もともとの体重も多いわけですが。例えば、50代の男性(身長:169cm 体重:68kg)が30分洗車をすると95kcal消費します。一方、50代の女性(身長:156cm 体重:55㎏)の場合は74kcal消費します。そんなにたいしたことじゃないと思うかもしれません。しかしながら、散歩程度の速度で1万歩歩いても、90~135kcalくらいしか消費しないと言われています。急ぎ足(速歩)なら、210~315kcalくらいです。ウォーキングは期待ほどもカロリーは減らないんですね。それを考えると30分の洗車で95kcalは悪くないわけです。
メタボ保健指導形式で考えてみると
メタボ保健指導では、6か月で何キログラム減量するか自分で決めることになります。1か月1㎏以上減らすのは健康によくないので、最高でも6か月で6キロ減までで考えてもらいます。もし、いつも洗車機かガソリンスタンドで洗車してもらっていた人が自分の家またはセルフの洗車場等で洗車したら、どうなるかという設定で考えてみました。今以上の運動は洗車だけで、ビールを毎日500ml飲んでいた人が350mlに変え、毎週30分洗車したとします。1㎏やせるのには、7000kcal減らさないといけません。もし、6ケ月で2kgやせたいなら、14000kcal を今よりプラスして消費する必要があります。
1kg減量には、7000kcal消費することが必要
14000kcal÷6(ヵ月)÷30(日)=78kcal(1日あたり)
洗車は95kcal(30分)で週に1回くらいしか普通はしませんから、日割りで計算すると、約14kcal(1日あたり)になります。
1日あたり、78kcal減らさないといけないところを、洗車で-14kcalになります。
78-14kcal=64kcal
ビールを500ml毎日飲んでいた人が350mlに変えると、150ml減らすと60kcal減になります。
大まかではありますが、6か月毎週洗車とビールを150ml減らすことを毎日実行し、これに1口でもお菓子を減らすだけ(甘辛せんべい1枚80kcal)で、2㎏減が可能であるという計算であります。
もちろん、今よりもおつまみを沢山食べたりすれば、うまくはいきませんが、現状プラス洗車とビールやお菓子をちょっと減らせば、目標が達成できるわけです。
お金を払った洗車では大してきれいにならない
私も忙しかったり、洗車をする場所がない場合に洗車機やガソリンスタンドのスタッフに車内を清掃してもらったこともあります。多分、ためしてみられた方は皆思うと思うんですが、お金を払ったわりにきれいになっていないんですね。例えば、洗車機だったら、うっすら汚れの線が残っていたり、社内清掃なら、髪の毛等をちゃんと掃除機で吸えていなかったり、あらい清掃だったりしますよね。この納得できない思い、誰しも経験したことがあると思います。スタッフの人も他人の車の掃除をそんなに一生懸命やろうという人はなかなかいないんでしょうね。サービスの払う値段にもよるかもしれませんが、やっつけ仕事だなという印象があります。お金を払ってもきれいにならないんだったら、自分で洗車してダイエットにもなるほうがいいですね。私もこれを書きながら、なんだか洗車がやりたくなってきました。この写真イメージみたいにお腹を出しながら洗車できるくらいになれるよう、ともにがんばりましょう。