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出てきた物が何かわからない
先日、婆ちゃんに梨を丸ごとの半分をむいて小さめに切って出していたら、それを食べずに皮がついている翌日に出そうと思っている分を目を離したすきに取ってきて、自分で皮をむきはじめたんです。
母は怒っていて、「何でちゃんと食べやすく小さくむいたっているのに、それを食べんと、皮つきのやつをわざわざ取ってきてむくんや」と。
もう、理解できないって感じで飽きれていました。
以前、学生を実習に連れて行っていたときに、ある学生が認知症の受け持ち利用者にお品書きみたいなのを作りたいって言いだして、
「それを作ったら、もっと食べてくれるような気がするんです。」
認知症の人と言ったら、いっぱいどんどん食べるイメージがありますが、まぁそれも人それぞれだったり、状態によっていろいろな場合があります。
昼食が何かわかりやすく書いたものを用意して、「これは何ですよ」って説明しながら食べてもらうと食べる量が増えたんですね。
また、介護が必要な人の食事ってキザミ食だったりで、原型がわかりにくいというのもあります。
認知症で物の名前もどんどん忘れていくし、小さく切られた物の原型を想像するのが難しいようなんです。
だから、婆ちゃんも切ってない皮がついている梨のほうが食べたくなった。
切ったやつは何だかよくわからなからなくて、食がそそられなかったのかもしれません。
身体で覚えている記憶を手続き記憶というんですが、梨をむくなどの行動は物忘れがひどくなってもできるんですね。
できるからやりたくなったのもあるかもしれません。
理解できないような行動も理解できる
認知症の人の理解できないような行動も道筋をたどれば理解できたりします。
たいていは、目先の行動で腹が立ちますけどね。
「もう、余計なことして。」ってなっちゃう。
うちも婆ちゃんの余計な行動に皆どうしてもイライラしちゃうんですが・・
介護もホント修行ですね!
食べ物についての説明は重要
食事の準備するだけで大変なんですが、それが何かの説明はせっかく作ったものを食べてもらうために重要だと思います。
原型の模型まで用意しなくてもいいかと思いますが、シェフさんやウエイトレスさんみたいに「こちらは、○○を○○したものです。」とか言うのもいいと思います。
誰でも、異国などで、得体の知れないものは、食べるのがこわいじゃないですか。
そういうのを想像すれば、認知症の人の気持ちも理解できるかもしれません。
おしゃれな料理でヘタをわざと飾ってあったりすると思うんですが、そういうのも認知症の人にもいいかもしれません。
茄子料理の横に茄子のヘタをポンと置いてあったらわかりやすいかもしれませんね。
うちもいろいろ試してみます。