服10着はやはり無理
春夏秋冬のはっきりしたこの日本では、フランス人のように年間服10着というのは、やはり難しいかと思います。おしゃれな人ほど服を持たない、整理整頓が上手な人は春夏秋冬同じ服を着るのを進めていたりもします。しかしながら、私はやっぱり冬はセーターを着たいです。10着しか持たないのに、3枚ぐらいセーター買っちゃったら、あとの季節に買う分がなくなって、大変なことになります。冬のシャツは厚手、夏のシャツは薄手で通気性がよくできていたりしますよね。靴下なんかもそうですね。そんな、気をきかせた布たちの恩恵を受けず、中間的な春等の服で年中過ごすのもどうかなと思います。あまりに無理したら、それは修行でしかないですね。
衣替えが脳に効く?
衣替えは、日本の昔からの年中の行事です。「あぁ、もう春になったんだなぁ~」と今の季節をしみじみと感じる大切な機会でもあります。最近は、ミニマリストブームもありで、服自体を過度に減らし、春夏秋冬同じ服を着たり、または、衣替えしなくてもよいクローゼットを備える家庭も増えたりして、衣替え文化はもしかしたら、薄れつつあるのかもしれません。しかしながら、衣替えは脳を刺激する大切な機会でもあります。服って意外と思い出がつまっていますよね。服によって、自然と記憶が呼び覚まされます。これを着ていたとき、いいことがあったな~、とか、逆に嫌なことあったな~とか。嫌な記憶を呼び覚ます服は、処分するのがすすめられますが、服を通して、過去を思い出すと脳がフル活動します。特に脳の記憶系の部分が活性化します。高齢者や認知症高齢者に古いアイテム等を使って、過去を思い出し、認知症の予防や進行予防を期待したり、心理的にも安定させることをねらう回想法というのがあるのですが、衣替えもそれと同じようなことが期待できます。何気ない家事なのですが、衣服が回想アイテムの代わりになり、ものすごくよい脳トレになるのです。
思考系に二次的効果も
「これはまだ着たい」「これは、もう処分しよう」等考え、判断しながらすすめていくことになります。そして、このTシャツはウエスにして車を磨くのに使おうとか、先々の利用方法を考えることは、脳の思考系にも働きかけることになります。認知症になると、段取りを考えて物事をすすめることができなくなってしまいますが、先々の利用法を考えることは、段取り力の維持にも有効ですね。徐々に、文化として薄れていっているかもしれない衣替えですが、今この季節に積極的に取り組んで、是非、脳を活性化させることをお勧めします。40歳以上だと、ただの脳トレではなく、認知症予防になりますよ。