トム・キットウッドの花
認知症の人の心のニーズをイギリスの認知症ケア(パーソンセンタードケア)の第一人者トム・キットウッドさんは、花の絵で表しています!
パーソンセンタードケアというのは、直訳すると、その人を中心としたケア!
つまり、その人らしく生きるためのケアになります。
花びらで表されるそのニーズとは、次の5つのニーズ!
なぐさめ(くつろぎ):Comfort
結びつき:attachment
たずさわること(主体的活動):Occupation
共にいること(社会的一体性):inclusion
自分であること:identity!
なんだか、ちょっとわかりにくいニーズですね!
英語がまぁまぁわかる人は、英単語のほうに意識を向けたほうがわかりやすいですね!
英単語って辞書にもいっぱい意味が書いてある通り、広~いので、
日本語にすると、ほんとにわかりにくい。
なぐさめ、くつろぐが同じ単語で表されちゃうところがすごいですよね!
日本人的感覚だと、なんでなぐさめとくつろぎが一緒になっちゃうんだろう?
という感じですよね!
花びらの根元の芯のところは『LOVE愛』になっている!
これらのニーズは愛とつながっているわけです!
人間本来のニーズ
これらのニーズは、認知症の人のみのニーズではなく、
人間本来のニーズという感じです!
人間は、人との関わりや結びつきや、たずさわれることがないと、衰えて、ダメになっちゃう!
認知症じゃなかったら、なんか好きなことやろう、やっぱりなんか仕事しよう、友達に会いに行こう!とか自分でニーズを満たしていけるんですが、
それが、認知症の人は自分でセッティングできない!
だから、これらのニーズを満たせるよう、周りの人が配慮してあげなきゃいけない。
そういうわけなんです!
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わからないことが多いと淋しさも募る
認知症の人は、結びつき等のニーズを素直に表したりもします。
例えば、うちの婆ちゃんは、自分の娘(私の母)をお母さんと呼びます。
自分のお母さんと混同しているわけではないんですが…
私や私の弟のお母さんなんで、『お母さん』と婆ちゃんも呼んでいるんです。
たまに、母が来るのが遅いと『お母さん、なんで、来てくれへんかったん?』と言います。
自分が次、どうしたらいいのかわからず、不安が募ると余計に寂しくなって、
子どもみたいに結びつきのニーズを表現してしまうんだと思います。
認知症じゃなかったら、寂しくても、寂しいと悟られるようなことをわざわざ言わないし、
自分の状況や次何すべきかもわかるので、淋しさをまぎらわすことをしたり、自分で対処したりすることができます。
認知症の人は、自分の状況がわからない分、不安も淋しさも募るわけです!
だから、自分が何者かわかるような、支援や何かに携わり、人びとや社会と関わることを求めているわけですよね!
そんな認知症の人の細やかなニーズについて、キットウッドさんは5つのニーズという形で丁寧に表現しています。
キットウッドさんの文書の翻訳のものは、難解なものが多いのです。
ちょっとでもわかりやすく、あらわすことに挑戦してみたいと思います。
ニーズ一つ一つを
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