自分より弱いと判断した者にはムゴイ
朝起きて、ゆっくりお部屋の風呂で朝風呂を楽しんだ後、事件はおこりました。婆ちゃんは、長く歩けなくて、車椅子に乗せてもらいながらの移動。すぐ「しんどい、しんどい」とうるさいんですよ。そんな感じなのに朝チェックアウトの準備をして片付けていると、丸椅子からむくっと腰を上げ、「布団たたむわ~」と布団をたたみだしたんです。「そんなん、せんでいい。店の人がやってくれるから」そう止めるのもきかず、布団を畳みだして、とめに入った3歳娘の頬を平手打ちしちゃったんです。一瞬の出来事でした。「わ~」頬を抑えながら泣きじゃくる娘。娘の頬には婆ちゃんの手形がついている。「ば~ば~ちゃんが叩いた。わ~」。娘はどんなに悪いことをしても、手をちょっとパッチンくらいしかされたことがないので、ものすごい衝撃だったようです。「こんなちっちゃい子にようそんなかわいそうなことするわ」と父と母。「もう、ちょっと何してくれてんのよ」と私も可愛い娘に手を出されたことに憤慨しました。
やっぱり鬼ババあ
泣きじゃくる娘に謝るどころか、威嚇するように娘に「もっと泣け~」「もっと泣け~」というんです。まさに、まさに、鬼ババあ~‼皆、あきれて物も言えません。「ひ孫やぞ、かわいくないんか?」と父。誤解のないように、婆ちゃんは認知症になって鬼ババになったわけではなく、もともと気性が荒いんです。こんな布団のことごときで、殴るのはやはり、認知症のせいかもしれませんが…。飴をすぐに欲しがる様子はちょっと3歳児に近いものもあったり…
アニマルセラピーなのか虐待なのか
動物の存在は、認知症の人の尊厳を保つのに重要とされています。認知症の人は、わからないことが多いので、日常生活ではなかなか人相手では優位にたてない。でも、動物相手だと優位にたてるわけなんですね。それが、認知症の人の自尊心を高めるのに役立つとも言われるんです。婆ちゃんの場合、度が過ぎるので、猫のチロは殴られたり、髭をきられたり。3歳娘のことも自分より弱いとみなして、たたいたんですね。今回のことで、娘を婆ちゃんに近づけるのは、注意しないといけないと思いました。認知症介護は、波瀾万丈です。もうこれは3巻のネタにするしかないかな?