みんな認知症
婆ちゃんが点滴を抜いてから、個室から相部屋に変わりました。家族はできるだけ、付き添うように言われてますし、少しでも人の目があるほうがよかったり、一般の人からの苦情も回避するためか、認知症の人をかためているようです。他の家族が認知症の人の繰り返し行動にイライラし、暴言を吐いているのを聞くと、自分も少し冷静になって婆ちゃんに優しくできる気がしました。
意外と自由
こちらの病院は、身体拘束(しばること)はしない代わりに、家族の付き添いを依頼されます。家族は何とも複雑な気持ちですね。もうちょっと病院側でみてくれたらいいのにって思ってしまいます。認知症のおじいちゃんが認知症のおばあちゃんを車椅子で押しながら「看護婦さ~ん」と看護師を探し歩いていたりする光景も…。その話を母にしたら、「あぁ、あのおじいちゃんみたいな人は、ショートカットなだけで実は女の人やで…」と。間違えて失礼しました。
みんな帰りたい
となりのお婆ちゃんは、家族がいないときは、ウロウロと部屋を動き回り、自分の財布の中の小銭を見て、「あ~、こんなんでは、タクシー代足りひんわ~、どうしようかな」と言っています。服を着替えて帰ろうとするので、服は持って帰るように、その人もうちの婆ちゃんも言われています。点滴を抜いて着替えていたので、すぐに服を持って帰るように言われました。なぜか、隣のお婆ちゃんは、革靴が置いてあるのですが、それを見て、うちの婆ちゃんは、「あれは、婆ちゃんのか?」と聞いてきます。帰る時に履く靴を探しているのです。笑ってはいけないんですが、認知症病室はおもしろいことが多発していて、「認知症介護ラプソディ」はまだまだ、続きそうです。