空気が読めないどころじゃない
帰りに高速道路を私が運転していたら、「暑い、袖を引っ張ってくれ」と上着を一枚脱がせろと言うんです。
「今、高速道路を運転してるから無理!」そう言ってみたが、ダメで、「暑い、袖を引っ張ってくれ~」の繰り返し。
普段、穏やかで怒ったことないような母が「ちょっとぐらい我慢しー」と声を荒げました。そう、穏やかだった人が穏やかでなくなるくらい腹のたつ瞬間が多々あるのが認知症介護ですね。
うんち!と車を止めさせる3歳娘に
帰りに「うんち、うんち」って言って車を止めさせられ、コンビニにとまったんですが、婆ちゃんは、「これやから、子どもなんか、連れてきたらあかんわ」って言うんです。自分も、「おしっこ、おしっこ」とすぐ車を止めるくせに…
婆ちゃんにとどめをさされる!
先日の婆ちゃんとの旅行!「いい温泉や~」と喜んでいたし、海岸で母とヤマブキ摘みも楽しそうにやっていたし、楽しんでいたくせに…家に着いて、婆ちゃんに「何が一番楽しかった?」と聞いたんです。すぐに忘れるのに、そんな質問をした私も悪いのですが、とどめをさされました!
「楽しいことは、何1つなかった」と吐き捨てるように言ったんです!
自分が忘れていることをごまかしたのかもしれませんがね。憎まれ口には慣れていても、何だかがっくりくる一言でした!
介護者の労をねぎらう能力!
私はたまにしか今は婆ちゃんにかかわらないので、労をねぎらってもらわなくても大丈夫なんですが、毎日かかわっている母を見ていると、婆ちゃんが娘である母の労をねぎらえないのが見ていてつらい。どうしても自分中心で母の苦労にまで頭がまわらない様子です。
もし、認知症の人が1つ能力を取り戻せるなら、介護者の労をねぎらう能力だよな~!とそんな風によく思います。
介護者も別に感謝されたくてやっているわけじゃないんだけど!なんか、報われないんですね。子どもっぽくなってしまっていますからね。介護者がどれくらい生活をやりくりして、自分にかかわっているかまで、想像が及ばない。認知症の人は感情には敏感なんで全く空気が読めないわけではないんですが…そんなことを献身的な介護をしている母を見て思います。